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13.07.29 健康状態のチェックを家庭で手軽に

 皆さんの家に体重計はありますか?ほとんどのご家庭で少なくとも1台はお持ちでしょう。体脂肪計や体組成計といった機能までついているかもしれませんね。でも、どうして体重計がそんなに普及しているのでしょうか。価格が手頃だから、ということももちろんありますが、手軽に簡単に健康状態をチェックすることができることも大きな要因のひとつでしょう。床において乗るだけで済んでしまいます。

 また、血圧計も今では多くの家庭に普及しており、家庭用血圧計で世界シェアNo.1のオムロン株式会社では、2009年9月に同社の世界での家庭用血圧計の累計販売台数が1億台に達したと報告しています*1)。病院に行かなくても心臓や血圧の状態がわかる手軽さと健康への意識の高さから、これだけの販売台数を積み上げてきたのでしょう。

 このように「家庭で手軽に健康状態を把握したい」というニーズは、これからますます高まると思われます。病気の予兆を発見して早期に病院に行くことで病気の重篤化を防ぐことができる可能性があり、一方増加し続ける医療費を抑制するという社会的要請にも合致する、という側面もあります。


CEATEC Japan 2012に出展した脈波センサ(プロトタイプ)

 さらに、「手軽に」という点が実はとても重要です。「測定のための準備が大掛かりで面倒」、「測定時間が長く測定中は他のことができない」、「操作が複雑で毎回マニュアルを見なくてはいけない」といったような測定装置だったとしたら、おそらく押入れに入ったまま二度と取り出さない、というようなこともあるでしょう。「手軽」だからこそ毎日測定する気にもなり、その結果、健康状態の変化にも気付くことができます。  地球快適化インスティテュート(TKI)は、2012年10月に開催された「CEATEC Japan 2012」にて、ビフレステック株式会社*2)と共同で開発を進めている、手軽に脈波を測定する小型センサのプロトタイプを出展しました。脈波とは、身体のある組織への血液の流入によって生じる 血管の容積変化を体表面から波形としてとらえたもので、動脈硬化の度合いや血管障害の早期検出に役立てることができます。今回展示したセンサは、脈波を空気の振動という形に変え、小型マイクで検出するという新しいタイプのセンサで、一般的な光センシング型の脈波センサに比べてシャープで高感度な波形が得られるのが特長です。また、通常の心電計のように必ずしも胸の周囲に電極等を装着する必要がなく、指先や腕など様々な部位で手軽に測定できるので、心臓の病気あるいはその予兆の発見や血管の健康状態の評価などを、家庭内で簡便にできるようになることが期待されます。

 TKIはKAITEKIな社会の実現を目指し、ヘルスケア分野を重点分野のひとつとして、人が健康で長く生活を楽しむことに役立つ製品やシステムを提案することを目的に引き続き調査、研究を続けてまいります。

*1)オムロン株式会社ホームページより
http://www.healthcare.omron.co.jp/bpm/history/index.html
*2)ビフレステック株式会社ホームページ
http://www.bifrostec.co.jp/